登山ガイドステージ3の資格受験

練習に付き合ってくれた友人

20210601-02

6月の初旬のことですが、登山ガイドステージⅢの受験をしてきました。

現在私が持っている資格は、公益社団法人日本山岳ガイド協会公認の登山ガイドステージ2というものです。

日本山岳ガイド協会の資格には、自然ガイド、登山ガイド、山岳ガイド、クライミングインストラクターなどがあって、それぞれの資格がさらに2つか3つにグレード分けされています。

登山ガイドの場合は、ステージ1、ステージ2、ステージ3があって、ちょっとずつ案内できる範囲が広がります。

登山ガイドのステージ2からステージ3になると、登山地図でいう破線ルートや鎖場が連続するルート、簡単な沢登りのガイド行為が可能になるんです。(一部ルートを除く)

さらに山岳ガイド資格になると、バリエーションルートなどと呼ばれる、ロープを積極的に使用して登るルートのガイドが可能になります。

自分のステップアップのため!お客さんをガイドできる範囲を広げるため!

登山ガイドステージ3の受験をしてきたわけです。

今回の試験は西穂高岳での「ロープワーク技術と岩稜歩行技術」

これに受かると、「無積雪期ルートガイディング」「積雪期ルートガイディング」という試験に進み、3つの試験に合格すると晴れて登山ガイドステージ3資格の取得となります。

試験内容は、基本的なロープワークと、ショートロープです。

メインになるのはショートロープの技術です。

(ショートロープとは?→ ガイドがお客さんをロープでつなぎ、危険個所でのお客さんの滑落や転落を防ぐための安全確保の技術)

3大キレットやジャンダルム、剱岳なんかで、ガイドがお客さんをロープで繋いで安全確保しているところを、見たことがある人も多いんじゃないでしょうか。あれです。

新型コロナの影響で、新穂高ロープウェイが平日運休となったため、集合は上高地でした。

試験日和?な最高の天気

昨年はコロナで試験自体がなかったので、今年は受験者が多く13人。検定員は4人でした。

写真は基本的に事前の下見の時に撮影したものです。当日は撮影する余裕がなかったので。

田代橋近くの西穂山荘への登山口

西穂山荘に向けて登ります。

登山地図のコースタイムでは3時間50分ほど。標高差860mほどなので比較的優しめなタイムになっています。

今回は登山ガイドの集まりなので、さすがに3時間あれば余裕だろうと思っていました。
(登山ガイドステージ2資格所持者でないとステージ3は受けられないため)

が、、、

まさかの3時間30分。ほぼコースタイム。

ごく一部の2.3人が遅かっただけですが、、、正直その方々の体力のなさにビックリ。

自分が32歳で最年少。

自分よりも20歳以上年上の人もいたのですが、ガイドである以上年齢は言い訳になりません。
山を走れと言っているわけではないので。

ガイドとしてどーなの???と思いましたが、苦笑いにとどめておきました、、、。

ちなみに検定員に60歳くらいのガイドさんがいましたが、その方は元気でしたし。当たり前か。

西穂山荘

さて西穂山荘山荘からが本番!!
早速、ショートロープの準備をして西穂方面へ。3.4人の班に分かれて検定。

丸山付近からの独標・ピラミッドピーク・山頂

受験生がガイド役とお客さん役を交代しながら歩きます。

私のいた班は3人だったこともあり、検定員をお客さん役としてつないだので、かなり緊張しました。

一日目は、山荘を出た時間が遅かったため、独標の少し先まで行って折り返し。

西穂山荘の夕食。ごはんとお味噌汁お代わり自由。

食事のあとは、事前に配られていた検定項目のロープワークの試験。
エイトノットやブーリン、バタフライノットなど、そのた色々な結びのチェック!

正確に結べているか、結びの綺麗さなどをチェックされます。
(どんなポイントをチェックしているかはわかりません)

試験全体を通して言えるのですが、登山3の試験基準に沿っていることがとても重要みたいです。

ショートロープのコイルの作り方はその典型ですが、試験では基本の形をチェックされます。
ヨーロッパで主流のコイルを小さめに巻く方法などは、応用的な巻き方は試験ではNG。

まず、その「基本」の形が何かわからないという人は、ガイド協会主催のステージ3対策講習に参加するか、知り合いのステージ3資格所持者もしくは受験者に確認しましょう。

独標から。左から二つ目が山頂だったかな?

2日目は早朝5時出発。

色々あって班編成が変わり、受験生2人に検定員1人の班に。
人数が減ったこともあって歩くスピードが上がったため、自分たちの班だけが西穂山頂まで到達。

そこまで行って折り返し。
山頂まで行ったから合格ということはありません。笑
歩いている途中、ところどころで検定員から指示があり、言われたことを的確に行います。

ここで受験する方にアドバイスを一つ。

受験中はある程度のスピードを程度求められるため、焦ってしまいがちです。
でも焦ってミスするくらいなら、少し遅くてもよく確認して、正確な作業をするように心がけることをオススメします。

あとは一緒に受験する人と下見や練習をすること。

「この場合どうする?」「あーでもない、こーでもない」と議論するので、いろんな状況を考えるきっかけになります。

遠くに見えているのが白山。下に写っている2人が一緒に受験したガイド仲間。

今回受験したことで、試験で集まったガイドの皆さんに会えたのはすごくよかった!

受験の結果は6月後半になるみたいなので、それまでは一旦忘れて、夏に向けてガイドの仕事を頑張りたいと思います!

受かってますように!!

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