202106023
まいたび(毎日企画旅行)の登山ツアーのお仕事でした。
水ノ塔山から篭ノ塔山を縦走して池の平湿原まで歩き、最後にコマクサを見るのが目玉のツアーです。
コマクサ以外にも、道中は様々なお花を見ることができました。
水ノ塔山・篭ノ塔山・池の平湿原は浅間山のすぐ東側に位置しています。
登山口は標高2,000m弱の車坂峠から車で3分ほどの高峰温泉です。
今回は下山口になりましたが、池の平湿原も標高2,000mほどで車でのアクセスが可能。
車坂峠は、浅間山の外輪山である黒斑山の登山口としても有名です。
このエリアは登山口が標高2,000m近いこともあってスノーシューやアイゼンデビューの雪山入門としてもオススメ!
今回のお客様は男性2名と女性8名の計10名様+添乗員さん1名。
登山口を出発した時間が少し遅めだったこともあり、そそくさと登山口を出発!
早速、高山植物のお出迎え。
ツマトリソウと聞くと妻取草をイメージするかもしれませんが違います✖
正解は褄取草〇
写真を見ると縁の部分がピンク色に縁取られています。
物の端っこのことを褄(ツマ)といい、褄を取る → 縁取るといった意味でツマトリソウというそうです。
植物の名前は大昔につけられていて、その由来は基本的に定かではなく諸説あると思ってください。
ツマトリソウも、鎧の褄取威が由来だとか、
着物の裾が地面につかないように褄を取って歩く所作から来ているなど、色々あるようです。
二枚の葉を鶴の羽に見立て、鶴が舞っているような姿からついた名前。
昔の人は想像力豊かですね。
レンゲツツジは蕾の姿がレンゲ(ゲンゲ)に似ていることからレンゲツツジと呼ばれます。
他にも仏様の座っている蓮座(睡蓮)に似ているなど諸説あり、、、。
最初のほうはカラマツの樹林歩きですが、少し歩くと火山の雰囲気の登山道に。
隣の浅間山や三方ヶ峰、篭ノ登山と同じく火山由来の山なので岩々。
この岩を過ぎると少し景色が見られるようになります。
大岩の足元にはキバナノコマノツメというスミレのお花。
この花はスミレの仲間で唯一、名前にスミレとつかないスミレです。
高山エリアでは最もよく見られるスミレ。
一番左奥の平らな辺りが池の平湿原。
そのちょっと右に篭ノ塔山、茶色の山肌の右が最初に登る、水ノ塔山の山頂。
クロマメノキはブルーベリーのような甘酸っぱい実をつけるので、国立公園などの地域でなければぜひ食べてみてください。
※ちなみに浅間山エリアは上信越高原国立公園です
クロマメノキは浅間エリアに多いことから、浅間ベリーとも呼ばれているんです。
栂のような葉をしていることから、ツガザクラ。花は桜には似てませんが???
ここまででも、水ノ塔山を登りきる前に色んな花が出てきましたね。
お客さんも、花の名前を口に出したりメモをしたりと覚えようと頑張っていました!
でも時間が少し経つと、「これなんだっけ?」(笑)
一気には覚えられませんよね。少しずつ覚えてきましょう。
アマゾンほどではありませんが、日本に生えている植物の数は世界有数です!
千里の道も一歩から!!自分も日々勉強中。
ところどころ、左側が崩れていたり、大きな岩で歩きにくかったり、滑りやすいところがあるので要注意。
東側に多いことからアズマの名前が。
篭ノ塔山は西と東の双耳峰ですが、今回は時間の関係上、東のみ。
ちなみに西篭ノ塔山は往復1時間ほど。
この後、雨が降ってきてしまってので、そそくさと池の平湿原へ。
湿原性のお花が咲くには少し時期が早く、湿原内にはほとんど花はなし。
咲いていたのはハクサンチドリとヒメシャクナゲくらいでした。
ヒメシャクナゲは少し遠くて、写真が撮れず。
最後はお目当てのコマクサ!!
高山植物の女王と言われる所以は、他の植物が生育出来ないような砂礫地に生えるためです。
砂礫地の厳しい環境に適応するため、地上部からは想像出来ないほど根が長く70-100cmにまで伸びています。
そのため撮影や観察の時には近づき過ぎないように気を付けましょう!!
標高2,000mちょっとの高さで見られて、車を降りて30分ほど歩けば見られる環境というのは、ここ池の平湿原くらいです。
皆さんもぜひー!!
登山ガイドオフィス sAn trail / サントレイル
長野県安曇野を拠点に信州の山々をご案内しています。
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