20210725-27
先日は登山ツアーのガイドとして、北アルプス最北部にある雪倉岳と朝日岳に行ってきました。
雪倉岳と朝日岳は白馬岳の北側にあります。
白馬岳は高山植物の名所として有名ですが、雪倉岳と朝日岳も負けず劣らず素晴らしく、様々な高山植物を見ることができます。
ではなぜ、雪倉岳と朝日岳が白馬岳ほど有名でないのか?
それはとにかく遠いこと。
どこの登山口からスタートしても、コースタイムで9時間ほどかかります。
花を見たり写真を撮ったり、休憩時間を考えると10時間~12時間程度かかります。
そのため、おいソレと誰もが気軽に行ける山ではありません。
ですが、それだけの苦労をしてでも行く価値のある山なんです。
雄大な山々の景色が良く、とにかく花が素晴らしいのです。
時期を選べば50種~80種類程度の花が見られます。
百聞は一見に如かず!とにかくぜひ登ってほしい山なんです。
今回の日程はこちら
1日目、栂池ロープウェーに乗って栂池自然園わきから白馬大池に宿泊。
2日目、白馬大池から小蓮華山→三国境→雪倉岳→水平道→朝日小屋
3日目、朝日小屋から五輪尾根を下って蓮華温泉に下山です。
栂池自然園から1時間ちょっとで天狗原へ。
ここは休憩できるスペースがあります。今の時期は白くてふわふわなワタスゲを楽しむことができます。
天狗原を過ぎると乗鞍岳への急な登りに入っていきます。
乗鞍岳の登りは、火山でできた大きな岩塊が多く少し登りにくい。
山頂の少し手前には、例年雪渓が遅くまで残ります。
今回はツアーということもあり、安全第一で全員軽アイゼンで登りましたが、なくても登れます。
ちなみに雪渓の直前の岩塊の足元にはジムカデという珍しいツツジ科の花も見られました。
白馬大池山荘の周りにはお花畑があるの、少し散策するのもオススメです。
カレーはお代わり自由。カツはお代わりできません。
お茶やお湯も無料でいただくことができます。
個人的にカレーが好きなのでありがたい。
翌日は、行動時間11時間ほどの長丁場になる予定なので、朝食はお弁当。
しっかりボリュームがあって美味しかったです。
4時に出発です。
ここからは、ガイド中であまり花の写真が撮れなかったので、今回見られた花を過去の写真も交えて紹介していきます。
イワツメクサは比較的よく見られる高山植物
イワオウギ、タイツリオウギはマメ科の植物です。
よく似ていますが、花のぷっくり感や萼に黒い毛の有無などよくみると違いが判ります。
高山帯の草原にミヤマキンバイやコバイケイソウなどとともに群落を作ります。
ミヤマキンバイよりも花の大きさが2倍以上大きい。
小さなひまわりのような花。ウサギの耳のような葉っぱが名前の由来。
ちょっとこの写真だとわかりずらいですね。
オタカラコウはメタカラコウによく似ていますが、花弁の数などよく見ると違いがあります。
メタカラコウのほうが貧相なイメージ。
タカネコウリンカは、茎や葉に白い毛が密生するので比較的わかりやすいキク科の花。
イワツメクサやタカネツメクサなど、ツメクサと名前の付く花は多いのですが、ホソバツメクサは花の形が綺麗な星形なのが特徴です。
ウスユキソウ属はエーデルワイスの仲間。
北アルプスで見られるウスユキソウはミネウスユキソウが多い。
花っぽくない花。
ハクサンコザクラと似ていますが、葉の巻き込む向きが外向きか内向きかで見分けます。
他にも花弁の切れ込みの深さなどにも違いがあります。
葉の粘液の部分で虫を溶かして栄養にすることが名前の由来。
スミレと名前がついていますが、スミレの仲間ではありません。
最後に朝日小屋!
今年から晩御飯がグレードアップして陶板焼きが追加されていました。
山小屋のごはんとは思えません。
本当に美味しかった。
この小屋に泊まりに来るだけでも価値があります。
ちなみに、朝日小屋のある朝日平からは白馬岳や雪倉岳、日本海などが一望できる素晴らしい立地です。
バーっと、植物紹介みたいになりましたが、
これでもほとんど紹介できていないといっていいくらい、他にもたくさんのお花が咲いています。
このエリアは7月8月だけでなく、9月に入ってもお花が楽しめるんです。
これから計画を立てても十分間に合いますのでぜひ!!
【登山ガイド sAn trail/ サントレイル】
長野県安曇野を拠点に信州の山々をご案内しています。
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